きみを好きだと叫びたい

 

2016年8月25日、担当である中島健人くんのソロコンサート「#Honey♡Butterfly」で、わたしはバックについていたジャニーズJr.髙橋颯くんへの、人生初の担降りを決めた。

それは計画的な担降りだった。

 

いつからだろう、健人くんへの熱が下がり始めてしまったのは。

はっきりと覚えているのは、去年の彼のソロコンサート「Love Ken TV」で、同担ばかりに囲まれたとき、周りとの温度差を感じたこと。そのとき初めて「健人くんから降りる」という選択肢を考えた。でも、そのときはまだ降りたくなかった。彼以上に信頼のできるアイドルはいない、そう本気で信じていたからだ。

 

ここ数ヶ月、健人担としてのわたしはほぼいなかった。この夏の彼のソロコンサートにも、足を運ばないつもりだった。

前半公演を迎え、わたしのTLにもたくさんのレポが流れてきた。とにかく颯くんが凄い、と多くの人が絶賛しているのを見て、こんなの好きに決まってる、わたしはこの公演に入ったら、きっと颯くんに降りるんだろうな、とごく自然に思った。

そして、そんな颯くんのパフォーマンスを一目見たくて、彼の虜になりたくて、「#Honey♡Butterfly」最終日の昼公演に入った。

 

颯くんの出番は把握していたが、彼の些細な出番も一挙一動もどんな表情も見逃したくなくて、最初から最後まで、双眼鏡を握りしめて必死で彼の姿を追った。追い続けた。出るはずのない曲ですら、颯くんだったらこんなふうに踊ったのかな、魅せたのかな、なんて彼に想いを馳せていた。

本編最後のForever Lで、やっとまじまじと健人くんを見た。相変わらず綺麗だった。心なしか、1年前同じ場所に立っていた彼よりずいぶん力強く見えた。まっすぐな瞳で「こんなに幸せな時間はないなと思います」と伝えてくれる健人くんを見て、ああこの人を担当にできてよかった、好きになれてよかった、ありがとう、って心の底から思えた。そして、自分の中で健人くんへの気持ちが一区切りついたのを感じた。

 

わたしは2015年春、歌番組のステージでKISS KISS KISSを歌い踊る田口くんに撃ち抜かれた。それから彼に熱を上げ、いつかドームで彼のうちわを持ちたい、いつか彼の担当を名乗りたい、と密かに夢見ていた。しかし彼はこの春わたしたちの前から姿を消し、その「いつか」は一生来ないものになってしまった。

だから、今度誰かに熱を上げたら、会えなくなる前に、言えなくなる前に、堂々と好きだと言おう、そう決めていた。

 

Jr.担になるということは、きっと歯がゆい思いやもどかしい思いをたくさんするだろうし、何が起きるかなんて誰にもわからないし、楽しいことばかりじゃないかもしれない。

けれど、それでも、今は彼をいちばんに好きだと叫びたい。

 

髙橋颯くん、あなたを担当にさせてください。